お、向こうからバスがきたぞ!あれで良いのかな・・・・タイと同じようにバスには女性の車掌さんが乗っている。 い「ヴィンギエム寺?」 車掌さんは『乗れ乗れ』というポーズをしている。ホームレスっぽいオッサンも、乗れと言っているし間違い無さそうだ。 凄い揺れの中でバスに乗ると車内の端っこの方に少しのスペースがあって、座席じゃないけど車掌さんにそこに座れと言われ、座って暫らくすると運賃を回収しに来た。 い「1000D、あります?」 サ「え?1000D?え〜っと・・・・」 い「(何モタついとんのじゃっ!)大きいお札しかないんですか??じゃあ、私が払っときますっ(怒)。」 さっき両替したばかりの彼は小額紙幣を持っていない。あああ、面倒くさいなぁ。まどろっこしぃ。イライラ。 そこそこ長い間気ままな一人旅をしている私は、他人への配慮とか気配りとかを少しどこかへ置き忘れてしまっているらしい。すまないと思いながらも自分のペースを乱されて少し複雑な心境なのだ。 とにかくバスに乗れたので地図の方向と合っているか周りの景色を確認しながら座る。そうだ、せっかく初めてアジアのバスに乗ったから記念に写真でも撮ってもらおうかしら★一人じゃ撮れないからなー。 い「ね、写真撮ってもらっていいですか?」 サ「いいですよ。―――バスが揺れて上手く固定できないなぁ。」 と言って撮ってもらった1枚。 い「サトウさんはいいんですか?写真撮らなくて。」 サ「いいですよ・・・。」 ふーん、写真撮らないでいいのネ。知らないよーん。 しばらくするとそろそろ近づいてきたような雰囲気があり、お寺が見えてきた!車掌さんもココだと言うので降りてみよう。 わあー、七重の塔がある!!日本のお寺みたい。しかも今日は大晦日なので地元の人もまあまあ来ていて、鮮やかな赤い垂れ幕が飾られている。正面に大きなお堂があり中に入れるようになっている(無料)ので、階段を上って大仏の前に進む。 中は薄暗くてひんやりしていて気持ちよい。ヴェトナムのお寺は、タイのお寺と違ってやや地味目。日本のお寺よりは派手だが、上座部仏教にしてはタイのお寺よりは大乗仏教である日本のお寺の方に雰囲気は近いと思う。よく見ると柱や壁には漢字でお経がかかれていて、暑い事を忘れたら日本に居るみたいだ。 おなじみの壁画には英語で解説が加えられているのだが、案の定ヴェトナム英語は読みにくい。結局読む根気もなくなってしまい一通り大仏を見て外の七重の塔を近くで見たらやる事がなくなってしまった。地元の小さなお寺なので、特に何かあるわけでなく、強いてあるものといったら食堂兼売店位なものか。 い「――どうしますかね・・・。」 サ「どうしましょうか・・・。」 あー、腹立ってきたぞ。オマエがお寺来たいって言ったからわざわざバス代払ってバス乗ってココまで来たのに、すぐ見終わっちゃってやる事無いし。もー面倒くさいな、はぁ〜。 い「戻ります?で、お昼ご飯でも食べましょうか。」 サ「そ、そうですね。」 戻るんかいっっっっっ!!!!!!! |
かくして、お寺滞在時間数十分にして再びバスに乗って帰る事に。帰りのバス停はどこだ??当然同じ通りの反対車線側なのは分かるんだけど・・・・。 適当にバス停っぽい所でウロウロしていたら人がバスに乗り込んでいる所を発見し、何とかバスに乗り込む。 道路は混んでいるという事も無く、再びホーチミン市内に戻っていく・・・最初の数日で大体中心地のことは頭に入っているので適当な場所で降りる事にしよう。 い「あー。お腹すきません??お昼ご飯、何か食べたいものあります??」 サ「ヴェトナム来たんだから生春巻き食べたいですよねぇ〜。」 うわ、出たよ、出ちゃったよ、超ベタネタ。ヴェトナム=生春巻きですか、何かもっと気の利いたもの思い浮かばないんかねぇ。(今考えると当然の事なのに、この時きはちょっとカチンと来てしまった。) まあ、たまにはちょっと奮発してガイドに載っているレストランとか行ってみるのもいいかもな。 い「あのー、私ずーっとその辺の屋台でしかご飯食べていなくて、ガイドブックに乗っているようなレストランに行っていいですか?」 サ「ああ、もちろんいいですよ。」 い「こんな汚い格好で大丈夫ですかねぇ。あはは。」(本当は他人のお財布もあるし、ちょっと嬉しい) そして、グエンフエ通りから少し入った所にある、有名な『Nam An』というお洒落なお店へ向かう事に(勝手に)決まりっっ! 先日この辺をウロウロした際「あ、ココがガイドブックによく載っている・・・」と思いつつ”高そう”という理由で素通りしたお店『Nam An』へ到着。 入り口はちょっとした石庭みたいな感じの、池のあるオ庭を通り抜ける造りになっていて、エンジ色で統一された柱やオープンになったフロアがとってもお洒落★ フロアの奥にはギャルソン(風)のお兄さんたちがメニューを持って待機している。白いシャツと黒いギャルソンエプロンが、いかにも”ちゃんとしたレストランです”という雰囲気をかもし出している。 案内され、入り口近くの池が眺められるテーブルへ着き、メニューを広げる。写真・英語表記で分かりやすいので、早速私たちはサトウ君ご希望の春巻きや私お勧めのバイン・セオなどなど・・・を見繕ってオーダー!せっかくなので昼間からビールもだ飲もうかしらん〜〜〜〜。もちろん銘柄は『333』で。 さあ、ビールが来たぞ。 い「乾杯ー。」 サ「乾杯〜〜〜。」 と、『333』で乾杯。久しぶりに日本人相手に日本語で今までの旅(日本〜タイ、ヴェトナム)の出来事を話すいまむぅ。 私たちの席の周りに座っている人は観光客ばかり。お隣は日本人の女の子2人組み、反対の隣は西洋人のオジサマとヴェトナム人らしき人だ。女の子2人組は清算で手間取っていて言葉(英語)が通じないらしくちょっともたついていた。お手伝いしようかと思ったけど要らんお節介かな、とも思うので放っておくことにしよう。 一方オジサマの方は注文などは相方(?)のヴェトナム人がやっていて不便は無さそう。ガイドかな?? い「ヴェトナムって結構物騒ですよねー。英語はかろうじて通じますけど、何かとカネカネって感じだし。」 サ「へー、そうですか・・・。」 い「サトウさん英語全然駄目って、本当に全話せないってことはないでしょう?中学生程度の会話が出来たらかなりいけますよ。」 サ「いや〜、日本語で何とかなっちゃうんですよー。勢い勢い(笑)。」 美味しい食事を堪能して、いざ会計。 サ「あー。すいません、お会計お会計!!チェック、チェック。」 『ティンティエン(お会計)』と声をかける私の向かいでは、サトウ君が左右の人差し指をクロスさせ思いっきり日本語で話し掛けている――なぜか通じているし。 ボーイさん「130000ドン。」 サ「え???」 い「130000ドンですって。えーと・・・。」 サ「僕出しますよ。大きいお金使わないと・・・。」 といって、サトウ君は130000ドン出した。 ボーイ「チップ、チップ。」 出たよ、カネカネ攻撃。 い「チップくれ、とか言ってますよ。まあ、こういうレストランだとねぇ、どうしても・・・。」 サ「えー。」 ボ「トゥデイ イス ホリデイ、ソウ エクストラチャージ フォー ミー。」 んなこと知るかいっ!!!と言いたいと思っていると。 サ「え?チップ?嫌だやだ、払いたくないよ、何でだよー。」 ボ「チップ。」 サ「じゃあ、これで・・・。」 ボ「モア!」 サ「いいじゃん、これで。これ以上出せないよー。いいじゃんいいじゃん、これで。」 思いっきり日本語で押し通すサトウ君。ここまで来ると呆れる、というか凄い。人間これで通じるから世界って分からない。でも、ほんの少しも英語を理解しようとか使おうとか思わないご様子に、ちょっと周りのお客に恥ずかしいわ・・・『また英語しゃべれないの、日本人だよ。』って、ヴェトナム人に馬鹿にされているだろうなぁ。 もーーーっ。 い「しつこいし、150000ドン位出しといたらいいんじゃないですかー。もう。」 サ「まあ、そうですねー。ははは。」 ボ「サンキュー。」 『サンキュー』と言ったボーイさんは、馬鹿にしているような視線をこちらに向けているような気がしてならない(怒)。やだな、やっぱりこういうレストランは。 でも、おごって貰っちゃったしー、私は満腹で美味しいもの食べられたからいっかー★へへへっ。 そんな事を考えている私を尻目にサトウ君は、 サ「やっぱり、日本語でもいけますよ。ね??これからも僕は日本語で押しますよー♪。」 と・・・・上機嫌だ。 |