それ行け!OLバックパッカー

タイ〜二人はつらいよ〜


ナラヤナ パン

ちょっと外も薄暗くなってきたかな。折角ここまで来たし、ウィークエンドマーケットに行く前に市場調査も兼ねてNARAYANA PHAND(ナラヤナ パン)に行く事にするか。ISETANの向かい、ゲイソンプラザの隣に立っている建物の地下1階に広がる売り場には、お土産や仕入に最適な雑貨が沢山売られていて、価格交渉も可能だという。ウィークエンドマーケットよりは価格が高いが、週末しかやっていないマーケットに行けない時はここで買うのが一番良いらしい。
私たちは歩道橋を渡って、ナラヤナ パンの地下に続く階段を下る。すれ違う人を良く見てみると日本人が多いな。しかも携帯電話や教材が入ったバックを持っているところを見ると長期滞在している学生さんといった風体だ。若い人がこんなに大勢タイに長期滞在しているんだなぁ・・・みんな、日本から現実逃避をしているだけじゃなければいいけど・・・と、少し憂いてみた。

ナラヤナ パンのフロアには小さい雑貨屋さんが軒を連ねていて、ちょうどヴェトナムの国営百貨店のような感じになっている。それぞれ、お土産用エスニック雑貨店、タイシルク店、シルバーアクセサリー店など特色がある。お土産用雑貨店にはカトラリーセットを始め、ナチュラルテイストの商品が揃っている。アクセサリー屋さんはほとんどがホールセールといった感じなのだが、試しに一つのお店に入ってみる。

店員「いらっしゃいませ。」
い「どーも。」
店「ここは小売はしていないんですけど・・・外の張り紙見ていただけました?」
い「あ、はい。大きい量じゃないと取引しないっていう事ですよね。」
店「ええ。」

日本の駄菓子屋さんに並んでいる『猫ビン』のもっと大きいような容器に、ビニール袋で小分けにされたピアスがギュウギュウに詰め込まれている。中身はピアスであったり、指輪であったり、ネックレスであったり様々だ。日本の渋谷などの街角で店を広げているシルバーアクセサリー屋さんはこういう所で大量仕入をしているんだろうな。さすがに値段を聞かなかったが、販売される時に一つづつに付けられるお値段からすればすごい儲けになりそうだわ。まずはその仕入ファンドがないとねぇ。
そのお店を出て雑貨屋さんを物色。手漉きの風合いを生かしたメモ帳や、木製のお箸・箸置き、ランチョンマット、ナイフやフォーク・・・といった『タイ』らしい商品が所狭しと並べられている。手にとって見てみようとすると『ヤスイヨ』と言いながら店員が電卓を持ってくる。この状況、ヴェトナムを思い出すわぁ。今日は、ウィークエンドマーケットの為の下見なので、何も買わずに上階へ出る。
上階(地階)は(確か)国営のお土産売り場で、空港のDFSを小さくした雰囲気の民芸品中心のお土産屋さんだ。店員の方も制服を着て、静かに立っている。お値段はさっき見た地下階の物品と比べるとかなり高い。もちろん値引き交渉はナシ。プラプラ歩いているとお土産品の合間に、普通の衣料品雑貨が置いてあるのを見つけた。
 
R「いまむぅ、明日からも暑いよねぇ。」
い「そうですねぇ、今日並に暑いですよ。明日はマーケットだし。」
R「私も帽子買った方が良いかな。」
い「帽子無いと、昼間歩くのしんどくないですか?」
R「そうっすよねぇ。じゃあ、ここで買っちゃいます。」

Rさんは、白くてつばの広い奥様風(?)帽子をご購入。

半日歩き回った私たちは店を出てラチャダムリ通り沿いに座り込む。目の前を排気ガスを撒き散らしながら沢山の車やトゥクトゥクが通り過ぎていく。夜になったといえども、まだまだ暑いわ。

い「疲れましたねぇ。お腹、空きました?」
R「いや、余り空いていないです。」
い「お昼が遅かったせいか、私もお腹空いていないんですよ。」
R「夕飯どうしましょう?」
い「とりあえずゲストハウスの方へ戻って、食べたくなったら適当に食べましょうか。路上に屋台が沢山ありますしね。」
R「そうしましょう。」
い「じゃあ、そろそろ歩き出します?」
R「ええ。」

重い腰をあげて歩き出し、ゲイソンプラザ前の歩道橋を渡っていると、日本人カップルに声を掛けられた。

カップル「あの・・・。」
い「はい?」
カ「写真撮ってもらって良いですか?」
い「いいですよ。」

ラチャダムリ通りを望む夜景をバックに、大学生風カップルの写真を1枚撮ってあげた。いいなぁ、ういういしくてさー。うらやましぃぃぃぃ。撮ったついでに私も陸橋からの夜景を写真に収める事にする。車のテールランプ、ビルやホテルの明かりが色とりどりで美しい。
さて、黙々とゲストハウスを目指して歩きつづけること約20分、ようやく戻る事ができた。部屋の扉を開けるなり『ふぁ〜〜〜〜〜っ。』と叫びながら、二人ともどもベットに倒れこむ。

い「お腹、空かなそうなんですけど。」
R「そうっすねぇ。」
い「――ハードロック・カフェ、どうします?」
R「うーん、どうしましょうねぇ。」
い「ちょっと寝て、起きたら行きましょうか・・・。ま、明日でもいいですけど。」
R「雨、降りだしたみたいですよ。」

ちょうど雨季に当るこの時期は、スコールが1日一回以上襲ってくる。開け放しの小窓から雨の音と、湿った匂いの涼しい空気が入り込んできた。

い「じゃあ、目が覚めて雨がやんでたら行きましょうか。歩いても10分しないですし・・・。」

そう言って、結局朝まで目が覚める事は無かったのだった。


 

チャトチャクヘ!

 

翌朝。

い「結局ハードロックカフェには行かずじまいでしたねぇ・・・。あー、だる。」
R「今日はお買い物ですよね?」
い「いよいよウィークエンド・マーケットに行くんです!」

あー、待ちに待ったこの日。思えば今年頭の一人旅で、行こう行こうと思いつつ行けなかったマーケット・・・ようやく雑貨のパラダイス(?)に辿り着く事ができるのだ。

い「昨日、シャワー浴びてないっすよね、順番に浴びてから出かけましょう。」
R「じゃあ、お先に。」

Rさんがシャワーを浴びている間に私は、行きに乗るべきバスの番号を昨日手に入れたバスマップで探す。なんか色々バスの番号がありそうで無いような・・・・空港からここまで乗ってきた29番のバスで行く事にしようかな。チャトチャクのウィークエンドマーケットまではスカイトレイン(BTS)でモーチット駅まで行き、そこから歩いたほうが早くて迷う事もないと思うのだが、今回はバスを乗りこなす事が命題なのだ!BTSだと、多分30B位かかるだろうけれどバスなら3.5Bだしね。
大きなガイドブックを持ち歩くのは危険だし、混雑しているというマーケットでは邪魔になる事必至なので、小さなメモに往復利用する可能性のあるバスの番号を書き写しておく。それとともに念のため白紙のメモ帳数枚と、昨日サイアムの本屋さんで買った5Bのボールペンを持っていく。メモは買い物の時に価格を書いて交渉する事もあるだろうし、他のお店の価格と比較して買うのにも使うかもしれない。
Rさんの後に私もシャワーを浴びて朝の心地よい気分になり、出発。

 

部屋の扉を空けると、晴天の光に輝いている小さなガーデンテーブルセットが目に入ってきた。昨日の雨で植物も光っている。このゲストハウスは当りだな、うん。

ゲストハウスのあるソイを出て直ぐ角にあるセブンイレブンで、本日の水5Bを買う。そして、相変わらず朝食抜きだと空腹で死にそうになってしまう私は、バス停を探し歩いている途中にあったカットフルーツ屋台でパイナップル10Bを買う。

Rさんは元々朝食が無くても大丈夫な、今時の体らしい。私なんて、朝何か食べないと、全く何もできないほどなのになぁ。もしかして、燃費悪いのかしら。


バス停も、同じようなバス停らしき標識が近くにあったりして、どこで待っていたら良いか分からん・・・注意深く来るバスの番号を見るしかない。エンジンを唸らせては走り去っていくバスを見送る度に『本当にバスは来るのだろうか?』と不安で一杯になってしまう。



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