それ行け!OLバックパッカー

タイ〜二人はつらいよ〜


MBKで昼食を。

お買い物に満足した私たちは上階のフードコートへ向い、遅めの昼食を取る。おなじみのフードコートなのだが、行く度に何を食べようか迷いまくってしまう。Rさんも目移りしているようで二人でウロウロ。購入した50B分のチケットを握り締めながら各メニューを覗くのだが、もちろんタイ語が分からないので写真やサンプルを頼りにするしかないのだ。
そうこうする内にフロアの端の方まで来てしまった。Rさんが何か見つけたらしい。

R「これなんかどうでしょう?美味しそうですよね。」
い「何ですかねぇ、これは。」

それは、黄土色の土鍋に入ったごった煮のようなもので、黒っぽいスープに沢山の具が入っている。今、正にカウンターからそのスープをオーダーして持っていこうとしている人のを覗き込むとなかなか良さそうな感じだ。

R「私、これにします。」
い「私も、なんか分かりませんけど美味しそうだから食べてみます。」

ということで、二人で注文。

い「これを2人分、お願いします。小さいご飯もお願いします。」

注文したものの、いくらになるのか分からない。手元には心もとない50B分のチケット・・・・。

店員「45B」

おー、結構するのね。ご飯もお願いしちゃったしね。アツアツのスープが乗ったトレーを持ち、席を探して座る。広いフロアに置かれたテーブルや椅子は、タイ人や外国人でごった返している。

い「美味しそうですね。アツアツだし・・・・多かったかな。」
R「じゃあ、頂きましょうか。」
い+R「いただきまーす。」

コクのあるスープに、卵、韓国のトッポギのような餅状のもの、甘い味のアゲみたいなもの、お豆腐のようなもの・・・・が沢山入っていて、すごいボリューム。お餅みたいなのが入っているからご飯いらなかったかな、と思いながら食べていると。

R「――っう。」
い「どうしました?」
R「これって、内臓ですかねぇ?」

Rさんの箸には『こてっちゃん』のようなものがつままれている。スープの味といい、モツ煮のような風味で内臓系の具が入っている。

い「内蔵ですねー、これ。美味しいじゃないですか。私は好きですよ。」
R「――。」
い「どれなら食べられるんですか?」
R「餅みたいなのとか、アゲみないなのとか・・・。」
い「じゃあ、食べられなそうな内臓系は私が食べますよ。でもそうしたら具がなくなっちゃうから、私のお餅とかと交換しましょう。」
R「いいんですか?」
い「折角なら、美味しいもの食べた方がいいじゃないですか。」

あああ、このお餅状のものの食感、ちくわぶのようなトッポギのような・・・超美味しいんだけど。太っ腹な私はRさんが食べられそうなものを全部交換してしまった。
好き嫌いあるのは大変だね。

ふと隣の席をパーテーション越しに見てみると、白人男性とタイ人女性のカップルが無言で向かい合って座っている。テーブルの上には私たちと同じ物が乗っていて、ひたすら黙々と食べつづけている。白人男性は大柄で筋肉質、そしてスキンヘッドの20代くらいの人。タイ人女性も20代前半くらいで、肌の浅黒いワンレングスの人。男性は汗をダラダラかきながら気まずそうな感じで座っている。

い「Rさん、隣のカップル、いかにもって感じですよねぇ。」
R「いかにも?」
い「タイ人女性をお金で・・・・みたいな。」
R「あー、そうですねぇ。」

タイ人の女の子はさっさと食べ終わると、暇を持て余しているのか携帯電話でおしゃべりをはじめた。向かいに座っている白人男性は、大きい体を所在無さ気に椅子の上に乗せて、ちょっと挙動不信だ。彼は分厚い『英語―タイ語』辞典を取り出して、どのページを見るでもなくぺらぺらとめくり続けている。おそらく彼はタイ語が全く話せなくて、彼女も英語が上手ではないのかもしれない。彼の額に流れる汗も尋常じゃないぞ・・・。きっと、女性をこんな形で連れて歩くのは慣れていないのだろう。
携帯電話で誰かと話しつづけている彼女を、ひたすら薄っすらと笑みを浮かべながら見つめている彼を観察していると悲壮感すら漂ってくるぞ。やっている事の良し悪しはまた別として、ここまで来たならもっと気合入れろっっ!と言いたくなってしまう。

体の大きさの割に、なんだかなぁ。


伊勢丹・紀伊国屋書店へ

 

とりあえずお腹も満腹になったので、MBKはこの辺で切り上げよう。これから市内の移動に活用するべく、バンコク市内のバスマップを買いに行くのだ。日本を出発する時に調べておいた情報によると、ISETANに入っている紀伊国屋書店に100Bで売っているとの事。ここからはまあ、歩いて15分位だから、Rさんと二人でサイアムの街中を観察しながら徒歩で向かおう。

外はまだまだお昼の強い日差しが残っていて、Tシャツから出た両腕がチリチリ暑い。しっとりと湿った暑い空気に包まれながら歩いているので、私の帽子の中はムンムンッとなってくる。


い「ちょっと歩きますけど、大丈夫ですか?」
R「ええ、平気ですよ。あの・・・。」

い「なんですか?」

R「食後の一服、いいですか?」
い「あ、いいですよ・・・今年の11月から禁煙令が施行されるんですけど、公共の広場でタバコのポイ捨てとか極力避けた方がいいと思います。」
R「分かりました。」

Rさんはそう言って、吸殻入れが置いてある場所を探すと一服をする。私はやる事が無いのでちょっと座って足を休めていよう。

愛煙家のRさんは、食後に必ずタバコを吸っている。食べ終わる度にタバコを吸う場所を探して時間を取るというのは、労力がもったいないと思うんだけどなぁ。そういえば台北の空港でも、フロアの端っこまで喫煙室を探しに歩いていったっけ。


タバコタイムを終えてからラマ1世通りを真っ直ぐ歩き、タイ警察の前辺りで歩道橋を渡ってISETAN側に出る。斜め向かいにSOGOが見える交差点に差し掛かればもう到着。この辺りはまだ工事している建物があったりして、来る度に景色が変わっている。ワールドトレードセンターにはISETANやZEN、DFSが入っていたり、前の広場でイベントが催されたりと人の出入りは相変らず多い。Rさんは建物が想像していたより近代的で大きいのでやや驚いているようだ。ラチャダムリ通りはいつもの様にたくさんの車が渋滞していて、お店の前にはタクシーやらモトサイやらトゥクトゥクやらがうじゃうじゃ客待ちをしている。


ISETANに入ると、スーっとエアコンで涼しくなった風に包まれる。ああああ、気持ちいぃ。日本の百貨店と全く同じ造りで、グランドフロアには婦人用のアクセサリーなど雑貨が並べられ、棚毎に制服を着た店員さんがにこやかに立っている。店内のアナウンスはタイ語・英語、そして日本語で流れているので『ここはどこだ?』と思ってしまう。最近は日本の百貨店(新宿とか)も日本語以外に英語や中国語・韓国語のアナウンスが流れているしねぇ。世界のボーダレス化が進んでるわ。
エスカレーターを上って最上階の方へ向う。綺麗な広いフロアを抜けていくと薄暗い明かりの向こうに紀伊国屋書店を発見!ガラス張りの店内に沢山の本屋雑誌が積み上げられている。店内を少し歩いて、ガイドマップのコーナーにバス路線図を見つけた。棚には『地球の歩き方』シリーズがずらりと並べられていて、お値段はさすがに日本の定価より高い。

い「ああ、これですこれです。これさえあれば市内移動は3.5Bでいけますよ。」
R「頑張りましょうね。」

100Bは高いけど今後の先行投資と思ってサクサクっと購入し、階下の食品売り場を物色する。ドリアンの切り身がパックに入っていたり、『札幌一番』が山積みされていたり、ISETANらしい品揃えだ。惣菜コーナーにはちゃんとソムタムなどのタイ食が並んでいる。
ここで手元の大きい紙幣を崩した方がいいかもな。

い「水のペットでも買いましょうか。ついでに小さい金額の紙幣に崩した方が良いし。」
R「そうですね。」

と言って、私たちは一番安いお水4.5Bを持ってレジに並ぶ。
私の前に立ったRさんは、4.5Bのお水を1000B紙幣で買っている・・・・店員さんはもの凄い嫌な顔をして、でも仕方無しに小銭を数えてRさんに渡した。
わお、私の前でそんな大きい額面の紙幣を崩されたら、直ぐ後ろの私は申し訳なさすぎて崩せないだろうよ。あああ、せめて100B紙幣とか大きくても500B位にしておくれよ・・・・さすがに心が痛んだいまむぅは10Bコインで支払いをしてしまった。
崩したかったなぁ、私も。
グランドフロアに戻ってみると、入り口に虫のコスプレ(カワイイ感じの)をしたお姉さんたちが沢山立って、何かのプレゼンをしている。なんだろう、虫除けの宣伝かな、などと考えながら眺めていると、お姉さんたちは音楽に合わせて踊り初めた。
あらあら、可愛らしいじゃなぁ〜〜い。小さい子供達は大喜びで、写真を取ったりしている。私も混じって写真を撮りたかったが、いい年してさすがにそれも恥ずかしいわよねぇ、と寸でのところで思いとどまった。

あれはタイの人気キャラだったのかしらん、やっぱり撮っておけばよかったわぁ。



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