それ行け!OLバックパッカー

タイ〜二人はつらいよ〜


ああ、受難

うううっ、眠い。今日はモーレツに眠いっす。昨日の夜、はしゃぎ過ぎたからなぁ・・・。今日の深夜(明日の早朝)日本へ帰らなければいけないので、本日の日中が最終日となるのだ。あっという間だわ。

い「今日は最後の日なので、チャオプラヤ川激安クルージングとマッサージとヤワラー行きましょうか。」
R「はい。」
い「計画通りどこまでいけるか分りませんけどね。」

ということで、まずは昨晩行った食堂へ行き、朝食をとる。
今朝はセンヤーイ・ナーム(太麺)20Bを注文。お姉さんが注文をとり大きな中華なべで具を炒め、予め茹でてある麺と煮立った汁を丼に入れる。ここにもまたトマトが入っている・・・外国人はトマト入れりゃあ喜ぶと思っている節がある。不思議だ。だって、外国人客が多い店のテーブルには必ずケチャップが置いてあるしねぇ。
欧米人の舌はどうなっとるんだ。

などと考えながら食べていると、隣に座った白人のおじ様が話しかけてきた。

おじさま「ちょっといいかな、教えて欲しいんだけど。」(英語ね)
い「はい、なんでしょうか?」
お「ここからエアポートバスが出ていると聞いたんだけど、バス停はどこか知ってる?何回か聞いたんだけど、ある人はこっちにあるとか、ある人はそっちにあるとか違うことを言うんだ。」
い「乗りたいのは100Bのエアポートバスですか?」
お「そう。」
い「だったら、この通り沿いにありますよ。ゲストハウスの前に。」
お「そうなんだ、ありがとう。」
い「もし100B以下で行きたいなら・・・」
お「いや、いいんだ、100BのバスでOK。」

―――つい、自分の感覚で『より安い方が絶対お得!』と思ってしまった・・・そうじゃない人も居るんだった。
あはは。一応親切心で教えようと思ったんだけどねぇ、そんな自分がちょっと切ない。

お「君たちは休暇で来ているの?」
い「はい。アナタは?」
お「僕も休暇なんだ。普段は仕事でパキスタンとかアフガニスタンとかに行っているんだ。」

ふーん、高尚なお仕事に就かれている方なのかもしれない。確かにカオサンへ沈没しに来ている他の欧米人に比べて品があって、なんとなくカオサンのこの安食堂が似合っていない雰囲気を持っている。

食事のあと、ぼんやり通りを眺めて「ああ、今日で見納めかぁ」と考えつつ席を立つ。ゲストハウスに戻る途中にあったシェイクやさんでパパイヤシェイク(15B)を買ってみる。
ショーケースに入っている果物をジューサーミキサへ入れ、ガガガガ〜っと回す。そして氷と砂糖を入れ更に回して出来上がり☆これが一番おいしいのだ。ミキサーさえあれば自分でも作れそうなんだけどね。
ビニールの小さな手提げにストローを挿してもらい、ちゅーちゅー飲みながらテクテクと歩いていく。

R「美味しいですよね、これ。」
い「そうそう、安いし。」

日本ではビタミン不足に陥りやすいのだが、タイにいる間はまあ、そういうことは心配いらなそうだ。至る所に美味しそうなカットフルーツやシェイク屋さんがいるので、ちょこちょこ買い食いしてしまう。しかも、木で熟れたあま〜〜い、新鮮な南国フルーツ!!!たまらんねぇ。

ゲストハウス近くのネットカフェに行き、メールのチェックをしていると

――ぎゅるるるる〜〜〜〜〜〜。あれれ??

い「―――さっきの冷たいシェイクが・・・お腹の急降下っす。」
R「わ、私も。」

急いでゲストハウスへ戻るのだ。決して食あたりではないのだが、急に冷たいのを飲むとね。私は日本ではお通じが悪くて苦労しているから出ないより出てくれた方が大歓迎なのだが、Rさんは元々お腹を壊し易いらしく、度々お手洗いに直行する事があった。
お腹がすっきりして心も体も軽〜くなったので、そろそろ出かけることにしようかしらね。

い「もう泊まらないので、荷物まとめてフロントに預けちゃいましょう。1泊分払わなくても済みますしね。」
R「はーい。いくらですかね。」
い「かなり安いとは思いますけど。」

フロントに預けてみると、1つの荷物あたり10B/dayだった。やっすーい。まあホテルと違って、薄暗〜い小さな倉庫部屋に入れておくだけなんだけどね。
私たちは小さな荷物だけで出発!まずはチャオプラヤエクスプレスの船着場、バンラプーまで歩いていく。

い「バンラプーからシャングリラホテル辺りの船着場まで行って、そこから歩いてパッポンのマッサージ店まで行きましょう。」
R「マッサージですか、いいですね。」
い「結構歩くと思うんですけど、大丈夫ですか?」
R「全然OKです!」

やってきた船に乗り8Bを車掌に払うと、エンジンの大きな音を聞きながら黄土色に濁って水かさの増えたチャオプラヤ川を下っていく。空は灰色の重たそうな雲がモクモクと増えてきている
やばいな、これ、来るぞ。

い「スコールが来るかもしれませんねぇ。」
R「えー、大丈夫ですか!?」

目的の船着場で下船。
下船する船着き場が近くなってきたら甲板へ上り、出口付近に近づいてく。係りのタイ人が足場と船を引き寄せてロープで結ぶ。ユラユラする船と足場の距離が近くなったタイミングを計って飛び移る!!お年寄りには至難の業かもね。毎回ちゃんと下船できるかドキドキしてしまうのだ。
ニューロードを渡り、スリウォン通りをまっすぐ歩いていく。この辺りはビジネス街で、日本人ビジネスマンも多いエリアだ。

い「ずーっと真っ直ぐの筈なんで、しばらく歩きますよ。」
R「はい。」

と言ったものの、歩けども歩けども辿り着かない・・・でも間違ってはいないと思うんだけどね。距離的に歩いてはいけない長さだったのかも。
不安と少しの疲労を感じ始めたとき、遂にアイツがやってきてしまった!!!しまった。

ぽたぽた・・・しとしと・・・ササ〜っ・・・ザザ〜〜ッ・・・ドドドドドドド〜〜〜〜〜〜〜ッッッッッ!!!!

降り始めたかな?と思ってから最大級の雨量になるまでの早いこと早いこと。まさにバケツを引っくり返した様な大嵐

い「ああああーー、避難避難。」
R「どうしましょう?」
い「うううう、とにかく庇の下に!」

運悪く周りには駆け込めるようなお店(コンビにとか)が全く無いのだ。私たちは仕方なく角の建物の軒下に身を寄せることにする。道路には車も見えなくなり、大河のように水が流れていく。排水溝も一気には水を吸い込まないのでどんどん川底が深くなっていくのだ。
タクシーを拾おうにも殆どが既に客を乗せており、タクシーの台数も少なくなってしまう。例えタクシーを止めたとしても、車内に座るまでに確実に溺れる。(←本当に、ずぶ濡れと言うより、溺れる・・・)
周りのタイ人もいつの間にか何処かへ非難してしまい、たまに傘を持っている人もいたが言わずもがな、既に溺れている。

私も軒先から落ちてくる雨粒や、地面に叩き付けられて跳ね上がった水で、ジーンズの膝位までは水没状態。参ったわ。
目の前の木なんか、雨に打たれて木そのものが滝になっている。これは微動だにで着ない状況だ。

R「あの・・・。」
い「?」
R「お腹痛くなってきちゃったみたいなんですけど。」
い「まじっすか!?」

そうなのだ、Rさんはお腹が弱い。今朝のジュース以来調子があまりよくなかったらしいのだ。

い「雨が止むまでなんとか――。」
R「大丈夫だと思いますが。」

早く止んでくれ!!
という願いも虚しく、小一時間ほど足止めを食らってしまった。
なんとか歩き出せるくらいになったので、お手洗いにいけそうな場所を探しつつ歩き出すのだが、なかなか公共のトイレやデパートなどにでくわさないのだ!こういう時に限って・・・。

い「Rさん、こうなったら何処かのレストランに入って借りた方がいいですね。」
R「ええ!?でも、借りられるんですか?
い「だって体に良くないですよ。」
R「・・・我慢できるかもしれないし。」
い「いやいや、やっぱり早く見つけて入った方がいいですって。」
R「――はい。」
い「お手洗い借りたら、まあ、無料で貸してくれるとは思いますけど御礼を言って、5B位渡したほうが良いかもしれませんけど・・・。」

これはもう飛び込み作戦だ!
スリウォン通りに並んでいる飲食店で、入り安そうな所を探す。と、良さそうなヌードルショップを発見!チェーン店なのか店内は明るく、雰囲気が良い。
渋るRさんを押して、入り口のドアを開ける。

店員「いらっしゃいませ。」
い「あの〜〜。」
店「?」
い「良かったら、お手洗いを貸していただけませんか?」
店「もちろん!いいですよ、どうぞ。」
い「Rさん、良いって!」
R「あー、助かった。」

強がっていたものの結構Rさんは辛かったのだろう、かなりお手洗いに篭っていた様子。私はテーブル席にいるお客さんの目線を感じながら入り口のドアの脇に立って待っている。やっぱりちょっと恥ずかしかったかなー。
ようやく出てきたRさんは店員さんにお礼を言って、取り合えず数B渡そうとしたが、『いやいや、無料でいいです』と笑顔で言ってくれていた。

い「親切なお店でよかったですね。」
R「本当、助かりました。」

あー、とにかく良かった。
あともう直ぐでパッポンのマッサージ店へ到着なのだ。

 



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