それ行け!OLバックパッカー

タイ〜二人はつらいよ〜


世界は狭いね―――トルコ人再び (カオサンにて)


シトシト・・・ではなくドカッと降り続く雨を眺めながら座っていると―――私の視界に一人の外国人男性が映りこんできた。その男性は誰かに手を振りながら英語で何かを言い、私たちの座る椅子の脇をすり抜けて奥のホテルに続く通路を歩いていく。

あれ???なんか、見たことあるぞ。
オスカルだ!!

い「Rさん、今の人、ちょっとした知り合いなんですけど。」
R「え?」
い「オスカル・・・だと思う。」
R+い「オスカル〜〜〜。」

と、声が届いたようで彼が振り向いた。

オ「あれ?久しぶり。」

それはまさしくオスカルだった・・・・。(詳細は『No.1:タイ〜ヴェトナム〜マレーシア』編のタイ編ご参照

い「あれ、日本にいたんじゃないの?日本のトルコ料理店で働いてたって聞いたけど。」
オ「そうそう。ちょっと行ってたね。アナタ、何してるの?」
い「友達と旅行。」
オ「ふーん。ねぇ、カズオさんも来てるよ。知ってる?」
い「知らん。」
オ「会わないの?向こうにいるよ。」

とオスカルはワット・チャンソンクランの方向を指差す。そこは私たちのゲストハウスがあるエリアであり、また、私が初めてカオサンに来た時にオスカル達に出会ったレストラン(バー?)がある場所でもある。犯人は現場に戻る・・・ではないが、居心地よい場所はいつも同じということなのか、同じ場所には同じ人間が戻ってくるもんだねぇ。

い「ふーん、カズオさん来てるんだ。友達もいるし、特別に会いに行くっていうことはないと思うけど。」
オ「あ、そう。」
い「本当に来てるの?」
オ「本当だヨ。後で来れば?」
い「まあ、適当に。」
オ「ワタシちょっとホテル戻ってすぐ来るから、待ってて。」
い「?」

という言葉を残し、オスカルは奥へ消えていった。
彼は少しの間日本に来て働き、小銭を貯めてまたタイへ来たのだろう。故郷のトルコへは帰れないので(兵役から逃れている為らしい)こうして色々な国へ放浪しているのだ。
それにしても派手な格好してたわ・・・カラフルな細いストライプのシャツにパンツ。髪はちょっと短くなっていた―――けど、肩に付くくらい。タイは物価も安いし、彼らにとってお金を引き出しやすい日本人(学生)も多いので、カオサンに生息しているのだと思う。日本人同士で付き合うように彼に接しても、最後にはなんだかがっかりしてしまう。それは日本人がいかに甘い環境で暮らしているかということでもある。
でも、この先のことを考えると、彼も寂しい人だと思う。

雨もようやく小降りになり、人も歩き始めてきた。時計を見るともう3時過ぎ。スコールは約1時間ほど降った事になる。今の所、毎日2時位に降り始めて一時間ほどして雨は止んでいる。そろそろ私たちも出発しようかしら。

い「そろそろ行きましょうか。」
R「さっきのオスカルは?」
い「別に何の約束もしてないし、これだけ時間が経っても来ないんだから、もともと来るつもりもなかったんじゃないですか。旅先で、特にカオサンでの繋がりなんてこんなもんですよ。」
R「そうなんですかー。」

特に彼はかなりいい加減なヤツなので、約束なんてあってないようなものなのだ。そんな希薄な人間が集うカオサンという場所も、なんだか虚しい。(もちろん、そうでないきちんとした人もいるけれど)

い「ネットカフェ、行きましょうか。」

私たちはメールチェックをしようと、一番安いカフェへ向かう。この辺りでは1時間35B位が一番安いのではないだろうか。ただし、回線の状態がそのお店によって
まちまちなので入ってから「しまった」と思うことも度々ある。しかし海外に来てまで日本と同じような環境を求めるのは贅沢であり、ネットができる事だけでも便利で
ありがたいと思わなければいけない。どこに行っても日本と同じ快適さを求めていると、一事が万事、ストレスを溜めることになってしまうのだ!!

ネットカフェに行って、Rさんが衝撃の言葉を口に!?

い「アドレス持ってます?」
R「(携帯を取り出しながら)これで送れるんじゃないですか?」
い「・・・・いや、そこからは送れないですねぇ―――じゃあ、ホットメールにサインアップしましょうか。」
R「???」

ここからは、ご想像にお任せして・・・。
そんなこんなで、自分のメールチェックをするまでに30分位かかってしまい、ネットカフェを出る頃には夕方の気配が。
夕方といえば、カオサン名物(??)公園エアロビを見に行こう!!
バンラプーの船着場にある公園では、18時から毎日無料でエアロビが行われている。いつも参加したいと思うのだが、荷物が邪魔だったり、エアロビする格好ではなかったり、参加したことはないのだ・・・・。
二人でとりあえず公園を目指す。エアロビ参加じゃなくても、夕方の公園はチャオプラヤに夕日が映って綺麗なのだ。

公園に着いてみるとすでにゾロゾロとタイ人やら外国人やらが老若男女、集まっている。いつものようにステージにはタイ人エアロビインストラクターが張り切って踊っていて、正面にはチャオプラヤ川がオレンジ色に染まっている。参加者には白いランニングでタオルを首にかけているオッサンもいるし、高校生くらいの男の子数人グループや女の子、子連れのおばちゃんゲイのカップル(?)・・・ほほえましいひと時なのだ。
懐かしいラジカセを音源にした(カセットテープ!)、安っぽいタイ・ユーロビートが流れてくる。

い「Rさん、やります?」
R「うーん、別にいいっす」
い「わたしも、いいや。」

という訳で、しばしボーっとした後、何をするでもなくブラブラと歩き出す。
一応、カオサンの中心部を目指して歩き出したのだが、いつの間にか迷ってしまった・・・・情けないっっ。一人なら気にしないのだが、Rさんもいることなのでちょっと焦ってくる。

い「なんだが、方向が良く分からないんですけど・・・すみません。」
R「あ、いいですよ全然。」
い「前方にスーパー発見!入ってみますか?」
R「はい!」

と、迷子に乗じて現地の方がウジャウジャ買い物しているスーパーに潜入。
やっぱりスーパーは楽しいわぁ。インスタント食品とか、お菓子とかお米、調味料、タイのお酒・・・タイ語は読めないけど、見てるだけで十分楽しめる。そして、ちょうど良いお土産屋さんでもある。私はよく、父には行った国のお酒(ビール)をビンで買って帰る。(重いけど)
あれ、Rさんは??
と探してみると、ドリンクコーナーへ。

R「このコーヒー、おいしいですかね。」

手には缶コーヒーが。

い「いや、まあ、買ってみないと味はわからないですからねぇ。」

そうだ、さっき食後にコーヒーを飲まなかったんだ。そのコーヒーに対する執念には感服。

日本と同じで夕方はレジに長い列ができている。会計を済ませて私たちはゲストハウス方面へ歩いていく。手元の地図と通りに書いてある名前で現在地を確認して歩いていくのだが、どこをどうやってここまで歩いてきちゃったんだろうか――――この気持ちは方向音痴の人にしかわかるまい。悲しいかな。

すっかり暗くなってしまったので、ちょっと急ぎ気味で歩いていく。通りにはタイ独特のギラギラしたネオンの看板が立ち並び、タンクトップを着た外国人が、楽しそうにシンハーを飲んでいる。街角にあるセブンイレブンの前で、行商のタイ人が小さな屋台に品物を並べているのが目に入った。Rさんは興味を持ったらしく立ち止まる。

R「いまむぅが持っているみたいな紐のついた入れ物が欲しいんですけど。」
い「いいんじゃないですか。小さな金額のお金いれて、手ぶらで歩いて行けますしね、安心じゃないですか。」

行商のお店にはトラベラーズグッズが並べられている。タイ人のオジサンは英語が達者で、「どこから来たの」「どれくらいいるの」などと話しかけてくる。こういうタイミングで少しタイ語を使って会話してみるのも面白い。決まって「タイ語、上手だね!」とほめてくれて、色々教えてくれるのだ。
Rさんは1個30Bのお財布を購入。割とウキウキな感じでゲストハウスに戻る。

さあ、これからバスに乗って「ハードロックカフェ」にいくのだ★



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