それ行け!OLバックパッカー

タイ〜タイ人オトコはジゴロなのか!?


NW28、フライトキャンセル!

ようやく搭乗時刻になり、順番に機内に入る。私は事前に席を指定していたので通路側の席に座る。ホッと一息ついていたら、白人さんのご夫婦(?)が「ここ、私の席なんだけど・・・」と言って来た。いやいや、私の・・・と思ったけど再確認してみたら、私が1列後ろの席だった。
ごめんなさーい。

っていうか、後ろの私の席には人が座っているんだよねぇ。今度は私の番。

い「そこ、私の席なんだけど・・・」
タイ人男性「・・・・。」

彼は無言で窓際の席を指差し、「お前が窓際の席に座れ」とジェスチュアで言ってきた。なにぃぃ〜〜〜っ!!
でもこのタイ人おじさんは強面で、これ以上抗議する勇気が出ない(苦笑)。いちいち口論になるよりは素直に窓際に座ることを選んでしまったいまむぅ・・・ヨワ〜〜〜っ。あーあ、折角ウェブで座席指定したのになぁー、全然意味なかったよ。

このオジサンは家族連れで、真中のブロックに座っている奥さんや子供に近い通路側に座りたかったみたい。仕方ないヤツだ。
他の人の搭乗も終わりつつあり、私はシートベルトを締めてブランケットを被り、ぬいぐるみを抱いてウトウトと寝てしまった。

―――――――

1時間以上経っただろうか、もう離陸してもいい頃なのにまだ空港にいる。機内アナウンスが慌てた様子で繰り返されている。

アナウンス「機材の故障で遅れが生じております・・・これから15分おきにアナウンスいたします・・・。」

英語・タイ語・日本語の順番に同じ内容が繰り返される。良かったぁ、日本語のアナウンスがあって。流石に英語だけだと心もとない。
15分おきにアナウンスが状況を伝えてくる。

ア「故障箇所が判明しましたが、修理可能か否かが分かりません。」

ア「プラチナ会員・ゴールド会員のお客様を他の便へ振替のお手続きいたします。その他のお客様はお席か空港ロビー、どちらで待たれても大丈夫です。」

私みたいな貧乏エコノミー客は、一番最後、後回し後回し・・・・なんだねぇ。やっぱりお金持っているヤツは世界中どこでも優遇されるのね(涙)。命がお金で買えるというのも決して大げさではないねぇ、ホント。
既に窓の外は眩しく爽やかな朝の雰囲気。時間は8時近い。なんだよー、もう。早く空港に着いた私なんて、どれだけ待ったと思ってんの(怒)っ!!!

ア「これから軽食・お飲み物をお配りいたします。ロビーにもご用意しておりますので、機内から出られても大丈夫です。」

機内の方がアナウンスが分かり易そうなのでここでじっと待つ事にする。
それにしても、配られたホイルの包みから出てきたサンドイッチを眺めると『これでも食べて待っとけ』と言われている気分になってくる。
周りの乗客もソワソワ、乗務員に質問したりウロウロ歩いたり心細そうだ。乗り継ぎの人もいるだろうしね、大変だこりゃ。

ア「ご希望のお客様は、明日の便に振替いたします。今晩のバンコクのお泊りホテルはNWがご用意いたします。ご希望の方はお申し出下さい。」

おおおお〜〜、もう1泊バンコクに泊まれる!?!?それも魅力的かも(笑)。
いやいや、でも私は正しい会社員の姿勢を貫き、なんとしても明日の仕事に間に合うよう帰国せねばイカンのだ!!!

ア「明日の便に振替されるより、本日の他の便に振替される事をお勧めいたします。明日の便に空きが有るか否かは保証出来かねます。お乗り継ぎのお客様はNWで全て手配いたしますので、お申し出下さい。」

きっと手配も混乱しているのね、さっきは1泊する事を勧めたのにねぇ(笑)。

ア「故障箇所の修理は難しいとの連絡が入りました。NW28便のフライトはキャンセルとなりましたので、これからお客様を振替便にご案内いたします。11:20発、TG640便にご搭乗頂くことになります。ロビーにお集まりください。」

TG640便のチェックイン開始に合わせるように、当初の出発予定時刻を3時間程過ぎた9時頃にロビーへ誘導される。ロビーにはサンドイッチやドリンク類が山積みされていた・・・凄い事になってたのね。
みんな我先にとロビーに集まり、私も先頭部分に集まって係員の誘導についていく。あれだけ時間かけて待って、荷物も何度も検査してここまで着たのに、こうもあっさりと逆送されるとは虚しいわぁ。
NW28組はタイ人係員のお兄さんの後ろに列を作って、ゾロゾロと大移動していく。中央のロビーはすっかり賑わっていて、免税店なども全部開店している。時間の経過が分かるわねぇ。
私達は好奇の目にさらされながら必死に係りのお兄さんについていく。しかも小脇にぬいぐるみを抱えた私はかなり恥ずかしい(涙)。気にしないで下さい・・・。
普通は通らない通路やエスカレーターを渡り、下階に到着した所で係りのお兄さんが後続の乗客を見に戻って行った。お兄さんは確かに「ここで暫く待っていてください。直ぐに戻ってきます。」と言い残していった。

お兄さんが去って、その言いつけ通りに待っていた私たちの前に、空港係員のオッサンが現れた。

オッサン「あなた方、ここに来てはいけません。直ぐにその階段を上に戻ってください。」

・・・・不安な私たちに向かってむごい仕打ち!!オッサンは絶対に状況を把握してない。何も知らないくせにウルサいオッサンだ。

オッサン「ほら、上へ戻ってください。」

無常にもオッサンは強気で指示をし続ける。
ここで正義の味方(?)登場。

お兄さん「いえ、今私達は誘導されてきたのです。係りの方に待つように言われていて、彼が直ぐに戻って説明してくれますから。」
オッサン「そんなの知らない。とにかく戻れ。」
お「だから、彼がもう直ぐ戻りますから・・・。」

いかにも旅行好きそうな欧米人のお兄さんが私たちを代表してオッサンに抗議してくれている。その物腰も丁寧で、なかなかの救世主ぶりに私達はみんな安心することができた。
少しするとようやく係りのお兄さんが戻ってきて、オッサンに状況を説明してくれた。助かったぁ〜〜。全員に安堵の色が広がる。

再び係りのお兄さんに先導されて、トランジット専用のチェックインカウンターに到着。TGのチェックインカウンターの人も急に手続を頼まれて少し大変そうだ。数十人の焦った乗客たちはキョロキョロしながらカウンター前に列を作る。

列の前方からTGのオバサンが紙切れを手にしながら一人一人に何かを聞いている!なになに、何を訊いているんだ!?!?

オバサン「バゲージクレームは持ってる?」
い「持ってます、私の荷物はこれ。」
オ「トウキョウ行き、番号は・・・・。」

なんと、バゲージクレームの数字を一人一人聞き取って紙切れに手書きでメモしていっているのだ!!なんてアナログ・・・絶対、訊き漏れている人いるよねぇ。さすがタイ人。ここまで来るともう、成る様にしか成らない。
無駄な希望は一切持ってはいけないのだ。

向こう側のカウンターが空いたらしく、私達の列半分はまた移動。
前の女性(欧米人)のバッグが私に当たり、「ごめんなさい、当たりました?」と謝られたので「いいですよ、気になさらないで下さい」と申し上げた。こんな殺伐とした時でもきちんと礼儀を通すなんて、ステキな大人の女性だ。日本人のオバサン達も外国でこれくらいの余裕を持っているのだろうか――私も気をつけよう。

私の前に並んでいる人たちはスムーズにチェックインが進み、私も滞りなく搭乗券を発券してもらう。が、私の右隣で手続している日本人のご年配夫婦が何かワガママを言っているのか、全く手続が進んでいない。その後ろの乗客たちはヤキモキしている・・・・あわわ、大丈夫かしら。
韓国人か台湾人か中国人か、後ろに並んでいるオバサン達が「何?大丈夫?」と苛立ちを抑えながら前方のご夫婦に声を掛けている。

TGの搭乗口に行くまでにも、また数回の手荷物検査。肩掛けバッグと犬のぬいぐるみを検査器に通してもらう。
ちょっとぉ〜〜、もう、何回やったら気が済むのよぉぉ〜〜〜っ!!!だからぁ、ぬいぐるみは気にしないで下さいってば・・・。

係りの人に言っても仕方がないので、ぐっと我慢。怒りをぶつける矛先が見つからず、どうしようもない。

ようやく搭乗口に到着すると、NW28の客層とは全く違うTGの待合室風景があった。NHとTGの共同運航便なので殆どは日本人観光客、それも年齢層やや高め。日本がこれだけ集まって聞こえてくるのは久しぶりだ。一気に日本を思い出して気分が重〜〜〜くなってきた。
やだなぁ〜〜〜、バンコクでこんな日本社会を感じるなんて最悪。あーあ。

まさかこの飛行機までキャンセルになったりしないよねぇ・・・と一瞬考えてしまったが、何事もなく搭乗時刻には席へと向かう事ができた。青紫色に統一された機内がTGっぽい上品さを醸し出している。NWとは・・・やっぱり違うか。

それにしてもこんなひどい仕打ちを受けたにしては、(私を含め)NWの乗客はわめいたり怒ったりする人が一人もおらず、淡々と指示に従って次のステップへと進んできた。人間が出来ていると言うのか、騒いだ所でどうにも成らない事を知っているのか、はたまたNWに対しては何も期待をしていない(NWじゃあ仕方ない・・・)のか。

年末に日本でバンコク行きNW27のフライトキャンセルにあったSさん――私はそんな目に遭わないで日本を飛び立てたわっ♪と思って損した(笑)。

TGは定刻通りドンムアン空港を11時20分に出発。
私はすっかり暑くなっただろうバンコクを窓から眺めながら日本の家を目指す。

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